Web フロントエンドの UI 開発では、私の中では Storybook は、ほぼ必須なツールです。
UI カタログとして使うだけでなく、ビジュアルリグレッションテスト(VRT) にも活用したいと常々思っています。
VRT が必要になる場面としては、たとえば次のようなケースがあります。
Storybook の以下のドキュメントでは、Visual Tests は Chromatic の利用が紹介されています。
ただ、さまざまな理由から Chromatic に依存したくないこともあります。
ここで役に立つのが、Vitest に追加された Browser Mode です。
ヘッドレスブラウザ(Chromium など)上での UI テストが可能になりました。
さらに、 toMatchScreenshot により、スクリーンショットを比較する VRT ができるようになりました。
Storybook には composeStory(および composeStories)というAPIがあり、
Storybook の Story オブジェクトをテストコード内で利用できます。
これを使うことで、
をそのままつなげて、Chromatic なしで Storybook の Story を VRT できるようになります。
実際にこの方法を試したコミットはこちらです。
上記コミットには、Vitest 側の不具合修正を早めに取り込みたかったため、patch を当てています。
使用した環境は次のとおりです。
@storybook/react-vitevitest-browser-react当初は @storybook/nextjs-vite で試していたものの、Next.js の next/navigation 周りの mock エラーに苦戦し、一旦断念しました。
再挑戦すれ解決できる可能性はありますが、今回は @storybook/react-vite を使用しています。
// my-input.tsx
import { Input } from "<path to shadcn input component>";
import { ComponentProps } from "react";
type Props = ComponentProps<typeof Input>;
export const MyInput = ({ ...rest }: Props) => {
return <Input {...rest} />;
};// my-input.stories.tsx
import type { Meta, StoryObj } from "@storybook/react-vite";
import { MyInput } from "./my-input";
const meta = {
component: MyInput,
} satisfies Meta<typeof MyInput>;
export default meta;
type Story = StoryObj<typeof meta>;
export const Default: Story = {};// my-input.spec.tsx
import { composeStories } from "@storybook/react-vite";
import { describe, expect, it } from "vitest";
import { render } from "vitest-browser-react";
import * as stories from "./my-input.stories";
const { Default } = composeStories(stories);
describe("MyInput", () => {
it("matches Default story screenshot", async () => {
const { getByTestId } = await render(
<div data-testid="test">
<Default />
</div>,
);
await expect(getByTestId("test")).toMatchScreenshot();
});
});このテストを実行すると、Default Story のスクリーンショットが保存され、
次回以降はその差分が検知されるようになります。
composeStories と toMatchScreenshot を組み合わせることで、
という、シンプルな構成で VRT ができそうです。
Storybook と Vitest という、どちらもメジャーな OSS だけで実現できるため、外部依存を減らせる点も魅力的です。
@storybook/nextjs-vite でもスクリーンショット VRT が動作することを確認できました。
ポイントは、以下で紹介されている vite-plugin-storybook-nextjs を導入する必要があったことです。
私の環境では monorepo を採用しているため、vite.config.ts に次のような設定を追加しました。
// vite.config.ts
import nextjs from "vite-plugin-storybook-nextjs";
export default defineConfig({
plugins: [nextjs({dir: "../../apps/user"})],
});テストの書き方ですが、上記の紹介した形式だと、以下のエラーが発生しました。
SB_FRAMEWORK_NEXTJS_0002 (NextjsRouterMocksNotAvailable): Tried to access router mocks from "next/router" but they were not created yet. You might be running code in an unsupported environment.
そこで、以下のようなテストの書き方に変更したら動作しました。
// my-input.spec.tsx
import { composeStories } from "@storybook/react-vite";
import { describe, expect, it } from "vitest";
import { render } from "vitest-browser-react";
import * as stories from "./my-input.stories";
const { Default } = composeStories(stories);
describe("MyInput", () => {
it("matches Default story screenshot", async () => {
await Default.run();
await expect(document.body).toMatchScreenshot();
});
});修正したコミットは以下になります。
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